今回は中国選手の威力の秘密について
①一般的なスイング
②中国選手のスイング
の2点について紹介します。
一般的なスイングは主にヨーロッパやアメリカに多くみられるスイングで、特徴は
①主に肘を支点として腕で打球する
②スイングは自分の鼻の高さで止める
③威力を上げたい場合には肘に加えて肩の力も使う
腕中心のコンパクトなスイングで肘を固定している選手を見かけませんか。
このスイングでは
①ボールの威力が不足する
②腕の筋肉は強い筋肉でないため、強く打球したり、スイング速度を上げるには適していない
というデメリットがあります。
一方で、このスイングは、前陣でボールをパチパチとはじく選手(主に女子選手)に適しています。
皆さんはなぜ中国選手の球は速いのだろうと疑問に思ったことはないですか。
トップ選手の上半身に着目し、馬龍選手などの強力なフォアハンドを意識して思いっきり腕をぶんぶん振っていませんか。
一般的に中国選手含めアジア圏の選手は、体のサイズだけで言えばヨーロッパやアメリカの選手に比べて劣る傾向があります。
しかし、ボールの威力は勝っています。
それは、使用している用具の差でしょうか。
答えは、中国で教えられている脚で打球する意識にあります。
脚で打球する意識とは、脚の力を腕に伝達させるという技術です。
①脚を一番最初に動かし
②それに連動してお尻が動き
③最後に前腕をしならせる
これらを一連の流れで出来るようになればボールの威力は上がります。
こちらの動画をご覧ください。
どれだけZhang Jike選手がお尻や腰を回転させているのか、分かりやすいと思います。
最初に脚、お尻を回転させ、最後にその力を前腕を使って伝えています。
前腕の筋肉の力は、威力を出すには小さすぎます。腕だけのスイングでは威力は出せません。
この動画から、前腕はあくまでも脚やお尻で生み出した力を伝える役割を果たしているということを理解して頂けたと思います。
動画から、時々インパクト時にZhang Jike選手の脚が、地面についていない姿を確認できると思います。
これは脚で地面を蹴る力を最大限に利用し、ボールに威力を伝えている証拠です。
今回は中国選手の威力の秘密について解説しました。
スイングで威力を出すためにはもちろん上半身も使用しますが、下半身が重要な役割を果たしていることを理由して頂けたと思います。
Xu Xin選手もインタビューにおいて卓球に大切な筋肉はお尻と答えていました。今回の内容が皆様のお役に立てば幸いです。
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次回の投稿でお会いしましょう!良い一日を!